映画『L’Apollonide, souvenirs de la maison close』

予告が、かっこよすぎて久々に映画館へ。


2011年カンヌ映画祭コンペティション部門出品作。
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20世紀初めの、パリ。
綺麗なお城の中の、売春宿のおはなし。
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ヌードシーンも、セックスシーンも満載なのに、
何故か、卑猥な感じが少しもしないのは、
女優たちが、確実にカメラを意識しているからだと思う。
とにかく、どこまでも、「欲望」と言われる種類のものと、
常に一定の距離が保たれていて、
そのおかげで、
ひどく高貴で、謎めいた美しさが、
すこしも汚されることなく、
続く。
台詞のない、ちょっとしたシーンがすごく綺麗で、
ビジュアルとして、すごく残っている。
十数人の女の子たちが、衣装部屋でコルセットを互いにつけ合ってるシーン。
大広間でゴージャスな装いの客と彼女たちが、シャンパングラスのふちを指でなぞって音を奏でているシーン。
ところどころに、まき散らされた「悲しみ」の存在が、
よりいっそう物語と美しさを引き立てていました。

続く、受験。そして、12時間のスタージュで疲弊。

ほっと一息ついたのも、つかのま、
第一希望の15区が受かったので、
16区の2次試験に出れない旨を、先生に伝えたところ、
なんと、先生直々に電話…。
3日あるうちの2日でもいいから、参加するようにとのこと。
コンセルバトワールは、9月にそれぞれ試験があるから、
どうしても日程がかぶってしまうし、
後半に試験を予定している学校にとっては、確かに不利。
コンセルバトワールの授業同様、
受験も政府が援助しているため、もちろん無料。
逆にいえば、受かったのに出席しない的な勝手は、許されないみたい…
でも、スタージュ(研修)の場合、
わたしは、指示がわかんなかったりで、ついて行けない可能性が大…
とりあえず、朝10時に向かって、朝のクラスは、
なんと、オリザさんの『東京ノート』が課題!!!
もちろん、わたししか実際の公演を見た人はいないから、
舞台美術とか、ト書きの説明を頼まれる!
みんな、登場人物の名前が分けわかんないから、
オープニングの部分を、わたしはト書きを読んで、
みんながたどたどしく動く。
初の優越感(笑)
でも、みんなフランス戯曲にはなかなかありえない、
台詞のないオープニングシーンに興味津々!!
午後は、身体訓練のクラス。
夜は、台詞なしのインプロビゼーションとモリエールの戯曲解釈の授業が続き、
終わったのは22時近く。
疲労が完全に顔に出てて、
先生に、もうちょっとだからがんばってね、ってたしなめられてしまいました。
それにしても、コンセルバトワールの学費、
86ユーロって、
年間1万円以下!!!
http://www.paris.fr/accueil/Portal.lut?page_id=7174&document_type_id=4&document_id=35627&portlet_id=16597&multileveldocument_sheet_id=8143
フランス政府、偉い!!

15区コンセルバトワール受験、終了。

怒濤の2週間を経て、
コンセルバトワールの受験が終わりました。
1次試験は、3校とも合格して、
2次試験の最初は、7区。
歌と、ダンスのインプロヴィゼーションと、課題のヨン・フォッセの詩の朗読。
試験中は、すごくいい感じだったのに、
試験のあと、先生によびだされて、
やはりフランス語のレベル的に、今年は難しいから来年また受けてほしいと言われて、絶望…
でも、要は、準備すれば出来るんだってことを、見せればいいんでしょ、と思って、
第一志望の15区に向けて、一週間ひたすら練習。
現代戯曲の方は、
所詮、外国人のフランス語だから、
どうしても、コメディになってしまうので、それをうまく利用できるように、
マリー・ベルナール・コルテス『ロベルト・ズッコ』の子どもの役を選択。
自由課題は、自分で作品を作って発表することだったので、
以前、一人芝居でつくった振り付けをアレンジして作品にしました。
言葉を、話すとどうしても、発音上、子どもみたいに見られてしまうので、
ダンスでは、いかに23歳の自分を出せるかが勝負だと思いました。
昨日、以上の2点を発表して、
今日は、朝から身体系のワークショップオーディション。
ニュートラルな体と演じているときの体のコントラストをしかにみせられるか、
あとは、演じているときに、いかに平常心を失わないか、
そんなエクササイズを4時間近く受けました。
そして、午後、結果待ち。
一次の時点で220人から30人まで減っていたので、
ほとんど落ちた人はいなかったけど、
14人が新入生として、1年生に受かって、
なんとわたしは、
2年生から入ることが出来ました!!
びっくり。
先生に、相談したところ、
大丈夫、大丈夫ーって、気軽に言っていました。
あとは、自分でなんとかしろということみたい。
それにしても、なんて寛大。
自ら、お荷物を背負ってくれる学校側に感謝。
とにかく、わからないことは、なんでも聞く。
これが、一番難しい。
遠慮してる場合ではないのだけど…
フランスのコンセルバトワールは、大学と同等の価値があるため、
たいていの子は高校卒業後に、受験するらしい。
大学行きながら、受験し続ける子もいるけど、
平均20歳。
つまり、ほとんどの子はわたしより年下。。
一通り、説明が終わって、先生が質問ありますか??って言ったら、
ぱっと、落ちた子たちが数人、手を挙げて、
落ちた理由を教えてください!って。
なぜか、無性に感動。
自分の行動に、責任もってるなあ…と。
そして、先生も真摯に返答。
すごくすごく、
美しいオーディションだったと思います。
大変なのは、まだまだこれからだけど。

7区コンセルバトワール説明会

一番望みの低い7区コンセルバトワール説明会に行ってきました。
なんと、パリの保護者的存在の優ちゃんが同行してくれた。
15分くらい前に、コンセルバトワールについたら、入り口付近にすでに、すごい人だかりが出来てて、
しかも、みんないかにも女優志望、俳優志望って感じで、
わたしはすでに、引け腰。。
まあ、日本のオーディションでも同じだけど。
名前を言って、指定された部屋に入ったらみんな地べたに座ってた。
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しかも、床には使わないのに、ヨガマットが放置。
そこに、先生らしき人が入って来て、説明開始。
70人以上いて、15人しか取らないらしい…
でも、試験の説明だけでなく、教育方針とか、コンセルバトワールのあり方とか、
すごく丁寧にわかりやすく説明していて、
わたしは、すごくすごく好感をもって、
ここで、勉強できたらさぞかし素敵だろうなと思って、妄想しました。
区のコンセルバトワールは、ダンスとか音楽の場合、
習い事として趣味でやってる人も多く、
音楽は600人、ダンスは200人ちかく生徒をとるのに対して、
演劇の規模は、30人。
つまり、すでに、国立のコンセルバトワールに入るくらい、難しい。
だから、役者志望でも、
大学の演劇科にはいって、セオリーを学びながら、
コンセルバトワールが受かったら、大学をやめるという人も多いみたいです。
7区の特徴は、なんといっても試験が、
戯曲を発表することではなく、ワークショップ形式であることですが、
その意味について、先生が言ってた印象的なワードが以下。
『演技力のある生徒をさがしてるのではなく、
演出してみたい、どこか変えてみたい、
試験管に対し、なにかインスパイヤしてくるものをもってる人。
そのためには、マスクをかぶって演技してる姿ではなくて、
マスクの下が見たい。』
そして、ワークショップを通して、
生徒側にも、学校を選んでほしいと言っていました。
でも、授業が体験できるなんて、願ってもないチャンス!!
それにしても、さすが、本業は役者兼演出家なだけあって、
スピーチ上手な先生だった。
その後は、質問コーナーで、
一番衝撃だったのは、
みんな自分の質問が終わったら、まだ説明会おわってないのに、
堂々と退室。
日本だったら、絶対そんなことしない!!って思いました。
悪印象残すとかいう観念がないんだろうな、きっと。
説明会が予想以上に充実していたため、
優ちゃんと近くのバーで乾杯。
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夜、友達と数人で韓国レストランに行って、
そこでも、試験の話題になって、みんなの前で戯曲読まされた…
まあ、練習できたからいいや。
だから、台本は肌身はなさずもってます◎
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課題戯曲の選択

最近は、半袖で過ごせる陽気が、続いています。
やっと夏が来たのかしら??
どこのコンセルバトワールも課題戯曲を指定しているところは少ないようで、
自分で選びます。
そのとき、重要なのが、
『クラシック』か『コンテンポラリー』かというとこ。
でも、年代によっては、その境がかなりあいまい。
例えば、15区の場合、一次試験はクラシック、二次試験は、コンテンポラリーとなっています。
7月の初めに、一緒に試験を受けてくれることになっている、
フランス人の俳優の男の子が、
私にあいそうなの(何を根拠に??)を、いくつか選んで来てくれて、
その中から、私が、ポール・クローデルを選択して、
ひたすらそれを練習していました。
でも、昨日、他の劇団で俳優やってる人に、
本読みの相手を頼んだら、
彼は、戯曲の選択がよくない!って、ばっさり。。。
やっぱり、フランスにもいろいろ派閥があるようです…
ポール・クローデルは年代的にも、古典に入るか入らないかの作家で、
彼は、日本でいう新劇的な劇団の人だから、
古典戯曲の選択で、なんでもっと、シェイクスピアとか、モリエールとか選ばないの?
っていう感じみたい。。
まあ、こういう感覚の違いは、国籍の問題ではないから、
結局は、わたしが選ばなきゃなんだけど、
7月はまだ右も左もわからずだったので、
言われるがままに、
ouiとか言ってしまいました(笑)
しかも、発音をなおされまくったけど、
いまいち、私の耳では微妙な違いが聞き取れませんでした。
シェアメイトには、『それ、フランス語??』とかいわれるし。
しかも、みんな爆笑。
つられて、わたしも、笑ってしまったけど…
本当、笑ってる場合ではない…!!