『27歳のリアル』

連日、深夜まで続く稽古で、

全くブログを更新できなかったのだけれど、

来週の本番と、

そして、28歳を迎える誕生日の前に、

どうしても書き残しておきたいことがあった。

それは、『27歳のリアル』について。

エミネムが一世を風靡していた中学生の頃から、

私は日本語ラップにしか興味がなくて、

その情熱は今も変わらない。

どちらかというとラップというよりも、

ポエトリーリーディングよりなラッパーを贔屓している。

アルコールなしには語れないであろう、

ちょっと照れくさくなってしまうような熱い気持ちを、

好きなだけ音楽にのせて、

伝えていくことができるなんて、

なんて素敵な職業かと思う。

毎年、「◯◯歳のリアル」という曲を作っている、

狐火さんというアーティストが、

最初に作ったのが『27歳のリアル』

そして、この曲をリミックスして、

発表したのが、埼玉レプゼンの空也MCさん。

『27歳のリアル〜空也MCのREMIX〜』

私にとっての、27歳のリアルは、

27歳で出会ったこの曲に完全に凝縮されていた。

結果が欲しい、

綺麗事は無しで全てのクソッタレを黙らせるくらいの

結果が欲しい、

抽象的で甘ったるい感情論を一撃でぶち殺すくらいの

有線?カラオケ?メジャーデビュー?国内外のツアーで超バブリー?

でも本当は地元の飲み会で友人を認めさせるだけの結果が欲しい

結果が欲しい、

綺麗事は無しで家族に一人前と認めさせるくらいの

結果が欲しい、

俺に甘いばーちゃんの心配を片っ端から吹き飛ばすくらいの

有線?カラオケ?メジャーデビュー?国内外のツアーで超バブリー?

でも本当は久しぶりに帰ってきた実家で胸を張って話せる結果が欲しい

私にとっての、

27歳は、

理想とか、

哲学とか、

思想とか、

もう、そんなことをのんびり語ってはいられない

現実に、

流されてしまいそうで、

それでも、

なんとか、

ほんの少しの

充実と、

自信と、

満足を、

何倍にもかさ増ししながら、

持ちこたえていた感じだった。

そのせいで、恵まれた創作環境を、

享受しきれなかった部分も正直あったと思う。

27歳。

自分の周りで、

同じ夢を見ている同志たちよりも、

もう長く会っていない、

地元の友達の「今」が気になる。

27歳。

一緒に作品を作る機会を与えられた、

有名な演出家に褒められるよりも、

日本にいる家族にわかるような、

目に見える「成長」のしるしが欲しかった。

そんな27歳とも、

あと、5日間でお別れ。

心の底から共感した、

『27歳のリアル〜空也MCのREMIX〜』とも、

そろそろお別れ。

28歳を前に、

ふと、周りを見渡すと、

ひたすらにかき集めてきた粘土が、

少しずつ、

カタチを成していっているのが見える。

28歳は、

「夢」と、

「現実」の間に位置する、

「信用」の歳にできたらいいと思う。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中