映画は、普段ドキュメンタリー以外めったにみないのですが、
最高にクールでした。
クールとか、今時使わないよって感じですが、なんだか、クールって言葉が合うかんじ。
そもそも、『薮の中』がすごくすきで、みてみたのですが、
『薮の中』に負けず劣らず、イケイケだった。
最近、小説とかでも、いろんな人が一つの物事を語ってるっていうタイプの形式が多いですよね。
やっぱり、集団としての意識より、個人としての感覚を重視して、
価値観の多様化が素晴らしい!という社会の傾向もあるのでしょうか?
『薮の中』の場合は、多様性とは違うと、思います。
みんな、たしかにいってることは、違うけど、
人間の本質みたいな部分は、みんな共通していると思う。
えげつなくて、必死。
調子にのって、おどおどしてのくりかえし。
でも、『羅生門』の終わり方と、一緒でやっぱり、
人間って捨てたもんじゃない、と。
あそこまで、グロいのに、最後はそういう終わり方にしてくれる、
黒澤監督のことを、同じ人間として、心から信用できると思いました。
それにしても、妻役の京マチ子さん、
綺麗だったな。
妖艶って、こういう人のこというんだなと思いました。
ここまで彼女が、印象に残ってるということは、
やっぱり、『羅生門』は、『女』についての話だったのかな??