カンパニーロルト、新聞に掲載!!(アビニョン演劇祭通信vol.8)

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先週はさすがに疲労困憊だったカンパニーのメンバー。
彼らは今、メンバーのうちのひとりの別荘で共同生活しているのですが、
劇場があるアビニョン市内からは自転車で30分近く離れています。
なので、基本的に11時半からの公演に合わせて10時前には劇場に集合するため、
7時には起きて準備。
休演日は一切なし。
12時半に公演が終わったあとは、
すぐに劇場を次の団体に渡すためかたさないといけないので、
お客さんのための感想ノートを設置。
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ほぼ全員が道ばたで一生懸命メッセージを書いてくれていました。
午後は、全員で町に繰り出して宣伝活動。
レストランのテラスで食べている人たちの元へ出向いて、
ミニ・パフォーマンス。
お客さんの反応がいい場所や、
割と静かなところ、
他の劇団にあまり知られていないような穴場を、
アビニョン11年目の人気劇団の役者に教えてもらったそうです。
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彼らはパフォーマーですが、もちろん観客でもあるので、
フェスティバルINの作品が観たいのは山々なのですが、
炎天下の中での宣伝活動は、
体力消費が激しく、
先週は観劇どころではなかったそうです。
INの会場は教会や、学校の敷地内の、
野外に特別に設置された会場が多いため日が沈まないと公演不可能。
そこで、基本的に22時から始まる公演が多いのです。
1週間前くらいから動員が安定してきたので、
宣伝活動をやめてみたら、
何故か、お客さんが増えたと喜んでいました。
そして、なんとたまたま観に来てくれた地方プレスの人が、
作品を気に入ってくれて、
すぐに新聞に記事を掲載してくれたそうです!
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1年目のカンパニーは認知度が低いため、
これはかなり稀なこと!!
なにしろ1150団体の中から選ぶ訳ですから。
もちろん、各地のジャーナリストがOFFの劇場にも足を運んでいますが、
やはり昨年の情報を参考にしているところも多いので、
とても喜ばしいことです。
公演は重ねるごとに、
新しい人に出会って、
人に出会うたびに、
味方が増えていく。
彼らは無意識にやっているけど、
当たり前なことのようで、
きっと、
すごく難しくて、愛おしいこと。
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千秋楽まであと3日!

コンテンポラリーダンスって何?? (アビニョン演劇祭通信vol.7)

昨日は、振付家そして造形作家でもある
クリスチャン・リゾ CHRISTIAN RIZZOの『Sakinan Göze Çöp Batar』というダンスを観てきました。
http://http://www.festival-avignon.com/fr/Spectacle/3386
私は踊れないのに、大の「コンテンポラリーダンス」好きで、
とりあえず、前知識なしに、
行ってみました。
Kerem Gelebekというダンサーのソロで、
舞踏の室伏鴻さんとも、仕事をしたことがある方だそうです。
50分間、
割とスローテンポな動きが続き、
ノイズ的な音楽がアンニュイな雰囲気を醸し出し、
板や、リュックサック、小石、本の束、などなど、
何かのメタファであるだろうオブジェが徐々に舞台上に増えていき、
終演。
正直、何もわかりませんでした。
久しぶりに、こんな「コンテンポラリーダンス」っぽい、
「コンテンポラリーダンス」を観たな…、と思い、
ふと、私にとって、
「コンテンポラリーダンス」ってなんだっけ?
と思い返してみました。
今からさかのぼること7年!!
2005年の1月に革命的な出来事がありました。
桜美林パフォーミングアーツプログラムvol.25
『Cats and Dogs』
http://http://www.kisanuki.jp/news/cats.html
ダンサー、そして、桜美林大学の教授でもある木佐貫邦子先生の振り付けで、
今は、もう桜美林を卒業して各地で活躍されている、
超豪華キャスト。
この公演が私にとって、はじめての「コンテンポラリーダンス」の公演で、
まさに、度肝を抜かれました。
一言でいってしまえば、
「感動した」で終わってしまうのですが、
理由のない感動というものを味わったのが生まれてはじめてで、
頭でも、心でもなく、
反射的に、
内臓がえらく興奮したらしく、動きまくっている。
公演後、
考えてみてもやっぱり意味はわからないし、
言葉にできないからそのときの状況を説明することすら出来ない。
まさしく、
あのときあの場所でしか、
起こらなかったカタルシスによって、
それが、たまたま「コンテンポラリーダンス」と呼ばれているものらしかったので、
私は、「コンテンポラリーダンス」の虜になりました。
1つだけ、私の中で決定的だった今まで観て来たダンスとの違いは、
ダンサーの顔が見えたこと。
ユニゾンで踊るシーンでも、
ダンサーひとりひとりがしっかり認識できたことが、
ひどく物語的で、
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小さい頃、母とお芝居を観に行った帰りに、
どの役の人が一番好きだったか、
を質問し合ったことを思い出しました。
それぞれが、
それぞれの身体を通して、
それぞれのフィクションを作り上げる。
そこから生まれる、
プロットのない物語は、
何もないだだっ広い舞台の上で、
ぞっとするほど美しかった。
いつのまにか、
「コンテンポラリーダンス」を観すぎて、
「理解できない」ことにも慣れてしまいました。
「コンテンポラリーダンス」に限らず、
コンセプチュアルな作品全体に言えることだと思いますが、
きっと、「難しい本」と一緒。
今、24歳の私、竹中香子にはわからなかった。
10年後に読み返してみたら、もしかしたら面白いかも。
でも、それが出来ないのが舞台芸術の
とても不毛で、
すこし虚しくて、
だからこそ、
いい作品に出会えたときの「プレミア」の力は、
世界を変える!

アビニョン演劇祭通信vol.6 絶大なる口コミ効果!!

さて、久々のカンパニーオルト、
その後の観客数はどうなったでしょうか!
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8日:19人(+関係者2人)
9日:16人(+関係者3人)
10日:17人(+関係者2人)
11日:21人(+関係者4人)
お客さんは、ほぼ、
知人もしくは、偶然出会った人からの口コミ。
この公演は、演出もすべて、
出演者3人が行っているので演出家がいません。
そこで、ペネロップに頼まれて、
最初の3日間は毎回、
気づいたことをメモして、
彼らに終演後伝えていたのですが、
それにしても、みんなの向上ぶりったら、
素晴らしい。
毎回、毎回、
それぞれが、
前日の反省を生かし、
柔軟に演技を数㍉変えてくる。
そこで、公演は毎日数㌢づつ面白くなっていく。
アマチュアの劇団が、
3週間毎日ノンストップで上演が出来る。
それも、フェスティバルの大きな特徴のひとつであると、
改めて実感。
私にとっても、
毎日同じ公演を見続けることははじめてなので、
改めて、舞台芸術の再現性について考えさせられます。
観客にとっては、気にもかからないような、
微妙な差異が、
決め手。
それは、役者本人の本番中の居心地の良さ。
5公演目にさしかかったあたりから、
もう本人たちが、
うまくいったところといかなかったところは、
すべて本番中に感じているはずなので、
伝えることもなくなってきました。
【インタビュー第一回】
ーLa compagnie Aorteとチェーホフ『熊』についてー
aorteとはフランス語の医学用語で「大動脈」の意味。
自動的に心臓から流れ出す血液のように、
観客の内部で動き出す「オーガニック(有機的な)」な作品を目指す、
という由来だそうです。
2009年、彼らは10区のコンセルバトワールの同じクラスに在籍していて、
そこでサラとセバスチャンが『熊』の1シーンを授業で発表し、
それを観て気に入ったペネロップが、
2人に声をかけて、
このプロジェクトが始まったそうです。
もともと、アビニョン演劇祭に出ることなど、
全く頭になく、
とりあえず、ペネロップの役をつくるため、
登場人物の一人を初老の男から、若い娘に変えたところから、
作品のアダプテーションが開始。
カルト・ブランシュ(コンセルバトワールの生徒に与えられる、無料でホールを使用し作品を上演出来る権利)
を使って、
コンセルバトワール内で公演を行ったところ、
手応えがあったので、
2010年、
同じく10区のコンセルバトワールに所属する生徒に作曲を依頼。
コンセルバトワールの音楽科に所属する
3人のミュージシャン(チェロ、バイオリン、クラリネット)を誘って、
さらに作品を煮詰めていくことに。
この辺から、なんとなくアビニョンで公演できたらいいね!
という話が持ち上がって来たそうです。
そうなると、フランス語の翻訳をそのまま使用すると、
著作権の問題があるので、
なんと、役者3人で翻訳を開始!
原文から、フランス語で出版されている4冊の翻訳を参考に、
すべて、翻訳し直したそうです。
そして、2011年に本格的に、
アビニョン演劇祭出演の話が進むと同時に、
リヨンの高等コンセルバトワールの衣装部門に所属していたデザイナーも加わり、
衣装も完成。
とにかく、全員がコンセルバトワールを通して、
つながったメンバーなのです。
さて、明日も彼らは、11時半から公演を終えて、
休む間もなく、広報活動へと街に繰り出します。
さすが、平均年齢23歳、
何も惜しむものはありません!

質問『なぜ、あなたは演劇をしてるのですか?』(アビニョン演劇祭通信vol.5)

フランスで演劇を観ていて、
プロアマ問わず、
アーティストとして、
作品よりも重要視されるのが、
以下の質問に答えられるかどうか。
『なぜ、あなたは演劇をしてるのですか?』
アビニョン演劇祭の公式パンフレットの中にも、
自分の作品をアピールする前に、
まず、
演出家たちが、
「演劇は何をもたらすか?」
という、共通の問いに対する
それぞれの考えが論じてありました。
アーティストとして、
自分の仕事をしっかりプレゼンできない限り、
生き延びる道はないとつくづく感じます。
先日、サイモン・マクバーニー『巨匠とマルガリータ』を観劇したのですが、
完成度の高すぎるマクバーニーの作品が、
私は、やっぱり苦手。
劇団の名前通り、
役者間のコンプリシテ(共犯者、共犯意識)は、並大抵のものではないし、
全員の身体能力も相当高い、
ただでさえ難しいブルガーコフの小説も、
わかりやすく脚色されている。
そこに、観客の想像力を介する隙を与えない。
そのため、どうしても私は、
すこし遠くから見事なサーカスを観ている気分になってしまう。
でも、サイモン・マクバーニーは、
この質問に答えられる。
この質問に答え続けることができる限り、
どんな作品をつくろうと、
彼の周りに議論が巻き起こり、
芸術として機能する。
彼が、演劇を選ぶ理由。
演劇は、人生の中、人間の振る舞いの中、脳の機能の中に存在する。
しかし、また、
社会の中、政治の中、歴史の中に介在している。
その中で、
演劇は、「物語を語り続けなければいけない」
100人中、
100人が賞賛する作品がいい作品とは言えない。
100人中、
50人が素晴らしいと賞賛したとき、
残りの50人が躍起になって、
反論してくる作品は、
私が思う「いい作品」
そこには、必ず、
思想があるから。
やっぱり、公演後の一杯は大切。

サイモン・マクバーニー演出!! ミハイル・ブルガーコフ原作『巨匠とマルガリータ』(アビニョン演劇祭通信vol.4)

アビニョン演劇祭通信、番外編として、
昨日初日を迎えた、フェスティバル「IN」の、
サイモン・マクバーニー演出の『巨匠とマルガリータ』について、
予習したいと思います。
テアトル・ド・コンプリシテの演出家サイモン・マクバニーは、
今年のアビニョン演劇祭の芸術監督で、
2008年、2010年と、世田谷パブリックシアターで、
深津絵里さん主演の『春琴』を発表し話題になりました。
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http://setagaya-pt.jp/theater_info/2010/12/post_206.html
今回、彼らが挑むのは、
ロシア文学の巨匠ミハイル・ブルガーコフ。
彼が1929年から1940年にわたり11年間かけて執筆した長編小説『巨匠とマルガリータ』
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ウィキペディア:http://ja.wikipedia.org/wiki/巨匠とマルガリータ
なんと、ソ連に体制批判とみなされて、
彼の死後26年後の1966年に出版されたそうです。
ウラジーミル・ボルトコ監督により映像化もされています。
(ロシア語音声、フランス語字幕を発見。)
冒頭のシーンです。


会場は、アヴィニョン教皇庁(Palais des papes d’Avignon)
歴史的建造物の持つ、
場所の力はやはり偉大なので、
会場としても一番の難関と言われています。
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多分、金閣寺とかで公演する感じかしら?
さてさて、これから観てきます。
22時開演で、上演時間が3時間半なので、
終わるのは、深夜2時近くと思われます。
この作品に備えて、今日はしっかり昼寝もしました◎