はじめてのお仕事 〜第20回BeSeTo演劇祭『三人姉妹』〜

パリは、もうすっかり夏も終わって涼しい陽気になしました。
長いフランスの夏休み。
8月の一ヶ月間は、
午前フランス語の授業、
そして、
午後は、「第七劇場」鳴海康平さん演出『三人姉妹』の稽古に参加させて頂きました。
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今回の役回りは、
アンダースタディーながら、
なんとはじめての、
通訳。
夏休みの稽古は、日本人女優1人と、フランス人俳優6人によって行われました。
さらに、本番までに日本人俳優が2人加わるそうです。
目に見えないもの、
共有していない記憶、
言葉にしていくこと。
逆に、
すでにしっかり成り立っている概念を、
言語を変えて共有すること。
そして、
感覚を表す形容詞の繊細さ。
演出家の言葉は、
踊る。
踊る。
踊る。
駆け回って、
飛び跳ねて、
全速力で通り過ぎて、
見失ったと思ったら、
いつのまにか、
作品に、
とけ込んでいく。
調べても調べても、
溢れてくる言葉の海を、
足がつかないまま、
ばたつきながら、
溺れそうになったり、
たまには、ビート板のおかげですいすい進んだり、
昨日と全く同じ波がやってきて、
うまく乗れたりしながら、
なんとか1ヶ月間にわたる稽古が終了しました。
出演者のサプライズに、
いつも稽古が終わるときに感じるさわさわする気持ちを感じながら、
ワインで乾杯。
へや
本番は、日本での稽古を経て11月2日に新国立劇場小劇場で行われます。
http://dainanagekijo.org/
私は、9月から1年間、学校との約束で、一切外部の公演に関わることができないので、
残念ながら本番観に行くことができません。
この作品は、
しっかり「戦って」いる作品です。
一夜限りの公演なので、
たくさんの方々に劇場に足を運んで頂ければ嬉しいです。
以下詳細。
第20回BeSeTo演劇祭 / BeSeTo+公演 『三人姉妹』
昨年の韓国開催のBeSeTo演劇祭では『かもめ』を上演しましたが、東京開催の今年は
『三人姉妹』を上演します! 鳴海フランス滞在中に現地俳優とともに作り上げた新作、
新国立劇場にて1日限りの公演です。皆様のご来場お待ちしています!
第20回BeSeTo演劇祭 / BeSeTo+公演
日仏協働作品 『三人姉妹』
日時
2013年11月2日(土)19:00
(上演予定時間:90分)
場所
新国立劇場 小劇場
東京都渋谷区本町1-1-1
料金
一般 前売3000円/当日3300円
学生 1500円(前売のみ・当日要学生証)
高校生以下無料(前売のみ)
※未就学児童入場不可

自分にいくら「投資」して、どれだけ「資本」を増やせるか。

「投資」とは、主に「資本」を増加させることが、目的。
それでは、具体的に、
「資本」って、何?
経済学における「資本」とは、「生産手段」のことを指すそうです。
どうやって、形を変えて、新しいものを生み出すか。
もしくは、
どうやって、生産力を向上させるか。
本日、フランス語の語学試験、
DELFのB2を受けてきました。
(a href=”http://www.calosa.com/delfdalf/accueil_jp.htm” target=”_blank” title=”DELFとは?”>DELFとは?)
高等コンセルバトワールを受けるにあたって、
最低限、B2(大学入学レベル)が求められます。
ただ、学校によっては、
「フランス語が、流暢に話せること」としか、
書かれていないところもあるし、
基本的に、フランスは、例外がまかり通る国なので、
先生の一言があれば、特に問題はありません。
ただ、中級以上になると、
言葉の問題が、生活に支障をきたすことはまずないので、
なかなか、
試験でもないと、
語学の勉強がおろそかになりがち。
ということで、
250€(26,000円相当)を払って、
試験を受けることに。
さて、26,000円って!!!
高い。
本当に、高い。
そもそも、私の場合、読み書きのレベルが全くもって足りていないので、
合格の可能性は、
かなり低い。
でも、もう払ってしまった、
26,000円、
26,000円、
26,000円、
のためだけに、
ここ2週間、とにかく机に向かってみました。
1週間ほど経って、
この26,000円という値段が、
割と安く感じてきて、
というのも、
26,000円がなかったら、
こんなに勉強していないだろうし、
26,000円以上かけて、
語学の授業をとったとしても、
ここまで勉強したかは、
わからないな、
と感じて来たからだと思います。
さて、「投資」の話に戻りますが、
ここでおける、
26,000円の「投資」は、
目に見えない「資本」=「わたし」
にかけたもの。
正直、こんなリスクの高い「投資」はない。
人間は、「近視」
近ければ、近いほど、
よく見えないのはなぜだろう。
大人になるっていうことは、
「投資」をとおして、
この「近視」を少しずつ、
治していくことかもしれない。
距離をおいて、
冷静に、このやっかいな「資本」を扱えるようになること。
結果が出てしまったら、
こんな強気なことも言えなくなってしまうので、
今のうちに。
私の26,000円の投資は、
決して、
高くなかった!!
ついでに、週末、
喫茶店で勉強しているときに、
発見した素敵な自転車の写真。
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仏語能力試験と語学力の低下について

先週から、はじまったコンセルバトワールの秋休みを利用して、
語学学校の集中講座+個人レッスンの日々を送っていました。
まず、唖然としたのが、
明白なフランス語力の低下…。
7、8月と週に15時間の授業と自宅にてひたすら課題をこなす生活を送っていたところから、
一変。
9、10月とこの2ヶ月はほぼ24時間フランス人の中で過ごす環境にいたにも関わらず、
私の語学力は確実に悪化していました。
11月に、語学認定の試験があることを思い出し、
いきなり焦っています。
DELF・DALF(フランス国民教育省認定公式フランス語資格)は、
A1,A2,B1,B2,C1,C2
と6段階にわかれています。
http://www.calosa.com/delfdalf/generalites_jp.htm
これは、ヨーロッパ言語共通参照枠(CECRL)が定めたもので、
ユーロ圏内だったら、どこ国でも、
このようなレベルの分け方をします。
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大学受験には、最低でもB2は必要とされていて、
コンセルバトワールの受験の際にも、
語学力を証明する、重要な試験です。
語学勉強というと、
つい他の専門分野の勉強と区別してしまいがちですが、
語学は明らかに「学問」なのだと実感。
たとえば、毎日数字を見ているだけじゃ、
数学が学べないのと一緒で、
普通に机に向かって勉強しなければ、
絶対に上達は出来ないと実感しています。
もちろん、聞き取りなどは、
毎日フランス語を聞いていれば、
「耳の慣れ」によって、上達しますが、
「習得」とは違う。
フランスで、大学卒業レベルの語学力認定を取得した、
日本人の知り合いに、
「外国語を流暢にしゃべっている人を見ると、
きっと海外生活長いんだな、とか、
外国語しゃべれていいな、とか、
そんな軽いことを思ってしまいがちだけど、
想像を絶するほどの努力なしに、
外国語を習得した人はいないから。」
と、言われ、
フランス人の環境にいれば自然にしゃべれるようになるだろう
と思っていた、
自分の考えがいかに甘かったかを思い知らされました。
通じるようになってきたと、おもっていたのは、
自分の進歩というより、
周りのフランス人の理解力の賜物だと思います。
現に、語学学校でレベル分けテストをやって、
レベルが落ちていたのは事実なので。
何事に対しても、
謙虚に、
丁寧に、
誠実に。
人、
もの、
ことがら。
なんでも、
「一目置いて」みると、
努力がしやすくなる。