学ぶ過程に学ぶ、学ぶ態度について。

ちょうど3年前、
渡仏したときに、パリで2ヶ月間フランス語の集中講座に通ったのですが、
私が、語学学校に通うたびに感銘を受けるのは、
40代以上の方の学びの態度。
人間、成熟すればするほど、
新しいことに挑戦することは、
難しくなってくると思う。
進めば進むほど、
さらに、前進することよりも、
他分野において、
弱者に立ち返ることは、
勇気がいること。
語学の場合は、特にそうで、
どんな素晴らしい知識人でも、
その国の言葉が話せなければ、
本来の自分の意志や態度、威厳を、
示すことはそう簡単なことではない。
大学を卒業してもなお、
教育という現場に身を置いていると、
「学びのプロ」という存在に気づく。
経験、立場を超えて、
他人の助言・指摘にそっと耳を傾けられる人、
というよりも、
他人が助言・指摘をしやすいような態度を常に保っていられる人。
日本の演劇の現場で、
「自主練」というと、
演出家が不在の状態で、
そのシーンに関わる俳優が自主的に稽古をするという、
光景が思い浮かびますが、
私たちの場合は、
基本、Le troisième œil(第3の目)を頼みます。
つまり、そのシーンに関係のない俳優に外側から見てもらいながら、
稽古を進めていくという方法。
俳優にとって、演出家の指示に従うのは簡単なことですが、
俳優間の助言を受け入れることは、
簡単ではなかったりもする。
そこで、
Le troisième œilの人が助言をしやすい態度を、
いかに保つことができるか。
これは、最近の私の課題。
それは、演劇だけではなく、
日常生活の中でも同じことだと思う。
プラスのことも、マイナスのことも、
自分の成長につながることなら、
たくさん言われたいし、
他者に言わせたくさせるような、
「軽さ」をもっともっと身につけたい。
ところで、フランスでは、
舞台芸術家には失業保険制度(Intermittent du spectacle)というものがあり、
(舞台芸術に関わる仕事は、定期的ではないので、
 約10ヶ月の間に、507時間以上の契約があれば、
 生活費が保証されるというもの)
現在、この制度の改正に伴い、
舞台芸術関係の人たちのストライキが大きな問題になっています。
実は、私たちが関わっている、
Printemps des Comediensも、
フェスティバル開幕の今月3日から、
劇場付スタッフのストライキが続いていて、
すでに6日間、
すべてのプログラムがキャンセルとなっています。
私たちの学校ENSADの3年生の公演は、
この時期にプログラムされていたので、
全日程キャンセルとなりました。
フランスにいると、
舞台の初日があく、ということ自体が、
いかに奇跡的なことかと実感させられます。
これらの一連のアクションに関して、
私たちも、デモに参加することを学校側に要求したのですが、
校長がミーティングを開いて、
学びの場にいる、
「学生」という私たちの立場の仕事は、
行動よりも、
まず、知ること。
と、私たちに伝え、
最初は、個人の権利を主張していた生徒たちも、
この言葉に納得し、
稽古に専念することに。
世の中、
知らないことに溢れていて、
知らないことに溢れているという事実を、
知ることすら、恐ろしくなることがある。
でも、この恐ろしさを少しでも、
身体の片隅に残しておけば、
きっと、
他者から、助言・指摘を受けやすい、
「軽さ」をまとえる気もする。

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1件のコメント

  1. もろーか · 6月 8, 2014

    SECRET: 0
    PASS: fa4831161e7051d5acb4e64abc84a321
    今働いてるタイレストランで次のインド人マネージャーに引き継ぎしてるんだけど、ほんとそんなこと考えてた笑 なんか最近いろんな人とシンクロがすごくて、、「軽さ」たいせつね!

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