「承認欲求」は、エロスが解決。

本番まで、あと2週間をきりまして、
ハード過ぎるスケジュールに耐えかね、
今週はひとりの子が、病院に運ばれたりしました。
グループの大半は、21歳前後なので、
たしかに、ここまでの拘束時間は、
彼らには、結構きついだろうな、と思う。
私の21歳と言えば、
授業を賢くさぼることと、
恋愛のことしか、
考えてなかったような気もするし、
良くも、悪くも、
26歳の私には、
もう後がないと思っているので、
公的な場所で、作品を発表することが、
死ぬほどチャンスだと思っていると同時に、
死ぬほど怖い。
ところで、最近、「承認欲求」という言葉をよく耳にします。
承認欲求には、主に以下の2種類に分けられます。
-他者承認(他人に認められたい)
-自己承認(自分の理想とする自分になりたい)
そこで、たまたま最近読んだ強烈な2冊の本が、
それぞれのテーマに相当していました。
他者承認:ジョルジュ・バタイユ『エロティシズムの歴史』
自己承認:中西信男『ナルシズム 天才と狂気の心理学』
自己承認の方は、ナルシズムで納得として、
他者承認が何故、エロスに行きつくかというと、
人間の愛情発達過程に理由があります。
①自体愛期:自分の身体そのものを性愛の対象にする。
(自分の指をしゃぶる赤ちゃんにとって、指は、モノと一緒。)
②自己愛期:自分自身に愛情を向ける。
(自慰行為のはじまり。)
③対象愛期:自分以外の人を愛する。
(他者との恋愛、性交。)
つまり、人間は、
自己承認(自己愛期)を経て、
他者承認(対象愛期)に行きつく。
ただ、現代社会で問題になってくる「他人承認」とは、
他人に承認されている自分を、
さらにそのもっと外側にいる他人に承認されたいというものであると思う。
エロスにとどまれば、
自己と他者の2人ですむところ、
インターネットなどのコミュニケーションツールを通じて、
他者に愛されている自分を、
また、他の他者、もしくは、自分の知らない人たちにまでも、
知ってほしいという欲求のことではないかと思う。
『エロティシズムの歴史』の解説で、
吉本隆明は、以下のように性交行為を論じている。
(以下引用)
人間の性交行為は、醜悪で、卑猥で、
隠したくて仕方がないところについた器官を使って行なわれる。
それなのに人間は性交で快美の極限を体験する。
ほんとはひどい矛盾なのだ。
人々はこの矛盾に耐えられないので性交を軽蔑したふりをしたり、
逆にしたり顔で神が与えた自然には汚穢などないなどとすましてみせたりする。
真直ぐに性交の現実面に顔を向けて、
きっちりと対応しないで、
眼をそらしてしまうのが常だ。

これと、同様のことが、
現代の人間関係にも言えるのではないかと思う。
もう少し話を広げると、
6年くらい前に、
「オタクがオタクについて語る」という謎のレクチャーで、
(メンヘルという言葉を初めて耳にして衝撃を受けた。)
大ファンになった思想家の東浩紀さんの『存在論的、郵便的』の本に書かれている、
「郵便的不安」(絶対的なもの、つまり、世の中における基準などはもはや存在しない相対主義的な社会で生きる不安)への、
解決策として、
意識的な社会の規範などを通した、コミュニケーションではなく、
無意識に感じ取る情報に特化する、
無意識的な交流(郵便的脱構築)をあげている。
『エロティシズムの歴史』を読んだばかりの私にとっては、
無意識的な交流とは、性交行為のこと?と、
どうしても直結してしまうのである。
つまるところ、
なぜ「承認欲求」の話をしたかというと、
フランスで生活している私が、
ここで、日本語で、
自分の生活を日本人の人たちに向けて書いていること自体、
かなり「承認欲求」の強い行為だな、
と振り返ったからです。
だから、「承認欲求」ってなんだろう?
と、考えていくうちに、
エロスにまで行き着いてしまいました。
もうすぐ、日本を離れて3年になりますが、
私の日本人のしてのアイデンティティは増す一方で、
このブログをちょっとでも読んでくれる人がいるおかげで、
私の「承認欲求」は、
非常に満たされ、
脳も身体も、
常に「興奮状態」が保たれ、
自分にとって、
演劇する上では、とても効率の良い状態と言えます。

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1件のコメント

  1. 竹中 · 6月 2, 2014

    SECRET: 1
    PASS: af6f72e00273c94a6ad24d632cdeee99
    食べ方が汚いんですーと言っていたきょうこちゃんを、おもいだす。

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