精神力とは、どうやって鍛えるものなのか?
と、23歳から自問して、早3年。
肉体と違って、
すぐに結果がでないのが、
精神のやっかいなところ。
というのも、
前に進めば進むほど、
私の悪い癖は、露出していくからである。
(これは、ちょっと演劇のせいかもあるかもしれないけど。)
大げさ。
泣き虫。
ふて腐れ。
この3つが、どうにもこうにもなかなか改善されない。
今回は、本当に、発作が起きるほど、
この3つの症状に悩まされながら、
一週間すごして、
自分でも、本当に病気になるかと思ったけど(大げさ)、
昨日の夜、
前にも、ブログで紹介したIlka Schönbeinsの公演を、
隣町まで観に行ったらすっかり元気になりました。
(過去ブログ記事:『高校生RAP選手権』に学ぶ人間の可能性について
決して、子ども向けではない、
グロテスク過ぎるマリオネットの公演に、
今回は、公演と一緒に討論会まで開かれたそうです。
http://www.theatredevilleneuvelesmaguelone.fr/saison-2013/spectacle/304/sinon-je-te-mange…-de-et-par-ilka-schönbein-
ちなみに、彼女は、
地方の劇場の活性化のため、
滅多に、都市では、
公演をしないので、
昨日行った劇場も、
21時に公演が終了した頃には、
もう、モンペリエに戻るバスがなく、
劇場の人が手配して、
お客さん同士で、
車に相乗りさせてもらう。
さてさて、
月曜日から始まったスタージュは、
フランスでは、知らない人はいない、
巨匠中の巨匠、ジョルジュ・ラヴォーダンとのスタージュ。
2008年に新国立劇場での制作のため、来日しています。
ルイジ・ピランデルロ『山の巨人たち』
扱うテーマは、
フランスの喜劇作家:ジョルジュ・フェドー
古典に分類される作家ではありますが、
扱うデーマは、「愉快な昼ドラ」
つまり、浮気、愛人、二股、セックス、風俗、
そして、勃起不全の悩みから、
しまいには、ラブホテルまで出てくる。
実に、大人のための卑猥な喜劇。
第一週目ということで、
40作品を超える彼の作品をひたすら全員で読み合わせをし、
「男女におけるプラトニックな関係と肉体的な関係」をテーマに、
シーンを抜粋していく。
そして、
それらのシーンをもとに、
作品を創ってくるように課題を渡された3日目、
わくわくしながら、
シーンを選んでいると私だけ、呼び出し。
きっぱりと、
今の私の語学的レベルでは、
フェドーのリズミカルな作品を演じることはできないから、
課題は取り組まなくていいとのこと。
そして、
今後、フランスで、演劇をやっていく以上、
どんなに頑張っても、
完璧にアクセントが消えることはないから、
たくさん批判されるし、
確実にたくさんの意地悪な人に出会っていくから、
あえて、今、酷いことを言っている、と言われる。
そもそも、
どうして、外国語で演劇なんてやろうと思ったの?
と質問され、
泣きながら、
「何にも、考えずにここまで来てしまいました、すみません。」
と言ったところ、
「考えてたら、普通そんなことしようと思わないから、逆に良かったよ。」
と、なぜか、笑顔で褒められる。
私にとっては、唐突な、暴力でしかない言葉に、
発作のようにとまらない涙を、
学校の庭で、
1時間流しきって、
悔しいので、勝手にモノローグを選んで、取り組む。
ひとりでやるなら、誰にも迷惑かけないでしょう。
翌日、皆が創ってきた作品を座って自分だけ観ていることが、
悔しくて、
自分でも気づかないうちに、
涙が落ちて、ノートがぐしゃぐしゃになっている。
校長にも、
めそめそしていることがバレて、
泣いてる暇があったら、
練習しろと、
校長自ら、
1日1時間半の個人レッスンを申し出てくれる。
クラスメートにも、
できないといわれたことをやりたいなら、
やれることを証明すればいいだけ、
それは、今まで、毎回新しい演出家が来るたびにやってきたことでしょ。
といわれ、
勝手にチームに加わる。
みんなと共に、創作が始まったとたんに、
楽しくて楽しくて、
いつものお調子者の私に、
一瞬でもどってしまう。
ということで、
打破!!
大げさ。泣き虫。ふて腐れ。
困難にぶちあたったときに、
やるだけやって、乗り越えられないことよりも、
立ち向かわないで、
困難だ!と騒ぎながら、
めそめそして、
私、可哀想…!
と停滞していることが、
一番もったいない。
わかってはいるけど、
ついついやってしまう、
その名も、
「ひとり悲劇」
来週は、どうなることやら。
次週をお楽しみに。