(フランス人の中で、私がフランス語担当?! vol.1の続き)
そもそも、
演劇は、
音楽、舞踊と比べても、
最もプロフェッショナルとアマチュアの境が曖昧な芸術で、
「基本のテクニック」というものに対する考え方なしにも、
成立する分野だと思います。
甘えにも、武器にもなる、
「個性(パーソナリティ)」という言葉が、
演劇には、存在するから。
「テクニックの上に成り立つパーソナリティ」と、
「テクニックなんて気にしないパーソナリティ」
と、どちらがいいのか。
そして、最近、たまたま、
「テクニックの上に成り立つパーソナリティ」の、
完全なる勝利に出会ってしまったのです。
友達に誘われて、特に興味もなく行ったマレ地区にある割と有名なジャズバー、
Duc des Lombards
時間によっては、無料でジャズセッションを聞くことができるので、
お金のない学生にも人気だそう。
そこで、コンセルバトワールのインプロワークショップの先生に遭遇。
なんと、有名なトランペット奏者でした。
私がジャズ愛好者だと勘違いして、
先生が、尊敬してやまないと教えてくれたアーティストが、
天才ジャズピアニスト、上原ひろみさん。
http://www.hiromiuehara.com/
その後も、私が日本人だとわかると、
会う人会う人ごとに、
「Hiromiを知っているか??」と、
目をキラキラさせながら、聞かれる。
早速インターネットで調べてみると、
なんと34歳にして、この輝かしい経歴。
「スタンリー・クラーク・トリオ feat,上原ひろみ」で第53回グラミー賞において「ベスト・コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞。
日本人アーティストでは唯一となるニューヨーク・ブルーノートでの7年連続一週間公演成功。
さぞかし、天才的なひとなんだろうなあ、
と思い、you tubeにアクセスして、
30秒後には、宇宙人に遭遇したような不安な気持ちになり、
1分後には、この人はどこかの星の神だと確信しました。
私が発見した極上の動画は、
『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』というテレビ番組に、
彼女が出演したときの映像。
そして、あまりの衝撃に、
神様に会うべく、
人生で初めて、
5,000円以上のコンサートチケットを購入しました。
というか、多分、コンサートに自分から行くのも初めて。

http://www.parisetudiant.com/etudiant/sortie/hiromi-the-trio-project-paris-05.html
彼女のライブ映像を見てもわかるように、
まず目がいってしまうのが、
彼女の身体、表情、ダンス、
そして、彼女を取り巻く空気、
「彼女」そのもの。
彼女は、音楽であり、舞踊であり、演劇。
ただ、そのキラキラこぼれ落ちんばかりの「パーソナリティ」が、
どこから溢れ出ているかというと、
どう考えても、「テクニック」と答えざるを得ない。
では、
「パーソナリティ」を運んで来てくれる「テクニック」とは何か?
おそらく、私たちの目には見えない「テクニック習得時間」
「テクニック」そのものではなく、
できなかったものが、できるようになるまでの時間。
そして、そのくりかえし。
そして、「テクニック」から生まれた、「パーソナリティ」だけが、
「ミラクル」を起こす可能性を持っている。
彼女のライブは、まさに「ミラクル」だらけ。
希少価値が高いからこそ、
「ミラクル」と呼ばれるような瞬間を、
「ミラクル」のまま、起こし続けている彼女は、
やっぱり、
神様。
やれば、
できないかもしれないし、できるかもしれないし。
でも、
やらなければ、
絶対できない。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
上原ひろみさんいいね。コンサート中に携帯電話が鳴ってしまって辺りがざわめいている時に、彼女がその着信音に合わせて即興でセッションした、って話が好きだな。
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