先月から、週末をつかって撮影していた短編映画の撮影が終了しました。
この映画は、フランスの映画学校の生徒たちによる企画で、
脚本・監督は、なんと21歳の女子。
昨年から参加している”Manège”の公演で、私を観て、
書き下ろしてくれました。
メンバーは、フランスの超人気国立映画学校ルイ・ルミエールと、
Ecole nationale supérieure Louis-Lumière
ヨーロッパでは一番入るのが難しいと言われているフェミス、
La fémis. Ecole nationale supérieure des métiers de l’image et du son Paris
そして、受験勉強を控えたプレパのメンバー。
プレパ(prépa)とは、classes préparatoires、
エリート養成校と呼ばれるGrandes écoles(高等専門教育機関)に入るための学習塾のようなものです。
ただし、かなり厳しい選考書類があるそうです。
ソルボンヌ大学にも映画学科は存在するのですが、
バカロレア(高校卒業資格および大学入学資格)を取得すれば、
誰でも、入学可能な大学より、
厳しい受験を経て、入学するGrandes écolesの方が、
もちろん、レベルもプレミアも上。
とりあえず、大学に通いながら、
ルイ・ルミエールやフェミスの受験準備をする学生たちも多いそうです。
これは、フランス演劇界にも言えることで、
演劇科は、パリ第3、第8、第10大学に存在するのですが、
研究ではなく、アーティストとして、
コンセルバトワールのsupérieure以上の学校に入ることが重要視されます。
ちなみに、演劇でも、コンセルバトワール入学のため、
私立の演劇学校にお金を払って通う人も最近はかなり多いそうです。
一番有名なのは、フロラン演劇学校。
le Cours Florent
昨年の国立コンセルバトワール合格者の半分近くが、
この学校の生徒だったこともあり、
国立コンセルバトワールの校長が、
昔、この学校で教えていたということと相まって、
少々問題視されています。
演劇の話はおいといて、
とにかくエリートの卵たちによる、
撮影は、とってもスムーズ。
ほぼ、スケジュール通りにすいすい進んでいきました。
楽しかったのは、
ご飯休憩。
制作の効率をあげるために、
ご飯休憩は、しっかりとって、全員で同じものを食べます。
つまり、食事は当番制で、スタッフ・キャスト(私以外は、スタッフと掛け持ち)
含め10人分の食事を準備します。
日本のテレビ局でも、
テレビ局の「給食のおばちゃん」オーディションを行い、
毎回、全員が同じ時間に、食事をしたところ、
仕事の効率がアップしたそうです。
私は、得意料理「ネギとトウモロコシのキッシュ」を作りました。
みんな、一瞬でぺろり。