初のアウトリーチ@モンマルトルの丘の老人ホーム

昨日は、映画『アメリ』の舞台でもある、


パリ・モンマルトルの坂の上にある、
「Club les Arènes de Montmartre」という老人ホームで出張公演。
あ
今週の日曜日に、
『FESTIVAL ICI et DEMAIN』のプログラムとして、
パリのオデオンで公演される作品『Manège(マネージュ)』を上演してきました。
(詳細はこちら。過去のブログ:次回公演『Manège – Tragédie d’enfant-』
『FESTIVAL ICI et DEMAIN』は、
パリ市が、パリのアート系の学生を対象に行っているフェスティバルで、
今年は、3月7日から21日まで、
パリ市内のさまざまな場所で行われています。
http://icietdemain.fr/
おおまかに、
演劇、ダンス、ショートフィルム、コンサート、インスタレーション、サーカス、エクスポジション、
とカテゴライズされていて、
50団体以上が参加しています。
その中で、5団体が本部から、委託を受け、
高校、老人ホームなど、公共の施設でアウトリーチを行います。
昨年は拘置所を出た人たちの矯正施設でも、アウトリーチが行われたそうです。
私たちの団体も、委託された団体のひとつ。
施設に入ってすぐの、
サロン兼食堂のようなところに、
ア
仮設のステージを設置。
イ
普段通りの舞台美術は、不可能だったので、
シーンもすこし削って、
いつもとは違うバージョンで発表。
また、作品の内容としても、
どう考えても、
おじいちゃん、おばあちゃん向きな話ではないので、
演出プランを再考し、
みんなで毎日ディスカッションして創ってきましたが、
結局は、自分たちのやりたいものを、
誠実に提示しようと言う結論に。
老人ホームで働いている人たちには、
かなり心配され、
当日も、最後の最後まで、不満そうな態度をされましたが、
公演後のおばあちゃん、おじいちゃんたちの熱気に、
いきなりご機嫌。
公演終了後、
昼間の4時から、シャンパンで乾杯し、
2時間近く、その場で飲みながらの意見交換。
自分たちの時代と一切比べることなく、
私たちの「いま」に、
率直に意見を言って頂けたこと。
そして、普段見慣れないものに対する集中力、そして興味。
皆さん、自分の順番を待てずに、意見や質問の嵐。
畏敬の念を抱かきながら、
改めて、観客という存在について考えさせられました。
劇場の半分以上は、観客。
あとの半分だけが、舞台。
つまり、どんなにどんなに、
稽古しても、私たちが自分たちのコンテクストを持ち込んでいいのは、半分まで。
あとの、半分は、公演中にしか埋まらない。
芸術において、
「演劇」という、
どこまでもスリリングでfragileな表現媒体を、
どこまで楽しめて、
どこまで突き詰められるか。
とうとう、来週は本番。
『Manège』再再々演です。
http://icietdemain.fr/projects/manege-tragedie-denfant-compagnie-aorte/#.UT8K-82qnjQ
320人キャパのホールで、
魅せてきます!!

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