滞在の危機:学生ビザとコンセルバトワールについて

去年の7月3日にフランスに来て、
もうすぐ1年経つので、
学生ビザ(滞在許可証)の更新のため警察庁に行きました。
必要な書類は、すべてそろっていたのですが、
許可されず。
理由は、区のコンセルバトワールでは、
もう1つの条件の週20時間以上の授業、
という点は満たしていても、
公式な学校登録という形は、とれないということでした。
コンセルバトワールの事務の人に聞いたときは、
前例がないからわからないけど、
演劇の場合は、
大丈夫じゃないかしら、
と言われて、
勝手に信じ込んでいましたが、
人生、そんなに甘くなかったです。
例えば、
区のコンセルバトワールに通っている、
音楽関係の外国人学生は、
いずれにしよ、
授業数が足りないので、
語学学校や、プライベートの音楽の学校にも登録してビザをもらっている様です。
ただ、演劇の場合、
授業数が既に、週に20時間から25時間あるため、
他の学校にビザのために登録してお金を払ったとしても、
実際に通うことはかなり難しいです。
受付の人に、
コンセルバトワールのことは、
よくわからないと言われてしまって、
上の人を呼んでもらって話し合ったのですが、
わかってもらえず。
演劇だったら、
他のプライベートの学校がいくらでもあるでしょう、
と言われてしまって、
だったら、今の学校と20時間+20時間で40時間行けってことですか?
と聞いたら、
無理なら、
コンセルバトワールの方をやめればいいでしょうと、
あっさり。
しまいに、
国立のコンセルバトワールになんで登録しなかったの?
と聞かれて、
(高等コンセルバトワール以上は、ビザが出るそうです。)
落ちました。
と、答えて、
惨めだったなあ。
でも、なんとか3ヶ月間のレセピセ(仮滞在許可証)をもらうことが出来たので、
出来ることは、何でもしようと思います。
いくつか、来年参加するプロジェクトも決まっているので、
みんなも、一生懸命動いてくれて、
ただ、私が動き続けないことには、
しょうがないから、
いろいろやってみようと思います。
とりあえず、
フランス語の試験に合格すれば、
もう少し、立場があがるはず。
それにしも、
生まれて初めて、
目に見えない敵、
というか、
見えない権力みたいなものに、
行く先を蝕まれて、
悲しい気持ちになりました。
「直接戦えない」敵こそ、
あきらめたり、
見えないふりしたり、
よけて通ったり、
知らず知らずのうちにそうしてきてしまったかもしれないけれど、
せっかくの機会なので、
アーティストとかもはやどうでもよくて、
「社会人」として、
しっかり挑んでやろうと思います。
警察庁の受付の人に、20歳かと思ったと言われたけど、
もう24歳なので笑

1件のコメント

  1. 川南恵 · 6月 10, 2012

    SECRET: 1
    PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
    初めまして。
    高野しのぶさんが紹介していらしたので、時々ブログを拝見しています。
    滞在許可の件、心中お察しいたします。
    私もかつて20年ほど前にロンドンの舞台美術コースに留学しておりましたので、その苦労は十分に理解できます。なんと不条理なと思うことが沢山ありました。同じく演劇学校の舞台監督コースに留学していた友人もあやうくビザが取れなくなりそうになったこともあり、その時は、外国人留学生のビザ取得交渉専門の方にお金を払って、プロセスを通過したこともありました。とにかく諦めず、どんな手を使っても(違法にならないような)滞在できるよう、お祈りしています。

    いいね

コメントを残す