初めての公演、そしてジョエル・ポムラ(天才!!)

昨日は、15区にあるThéâtre Saint-Léonという教会みたいな素敵な劇場で、
コンセルバトワール15区の公演がありました。
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受験の準備で、うっかりしていましたが、
実は、かなり大きなイベント。
テーマは、『家族』
いままで、それぞれが取り組んできたシーンをコラージュのようにして、発表。
ブレヒト、チェーホフ、シェイクスピア、ミッシェル・アザマ、モリエール、ラシーヌ、ロベール・ トマetc…
最初と最後には、生徒の一人が書いた戯曲を、
全員で演じました。
実は、この公演に関して1週間前に小さな事件がありました。
私も、皆と同じように、
今までいろんなシーンに取り組んできて、
『家族』を取り扱ったものも、結構あったのですが、
よく一緒にシーンを作っていた男の子が、
今月からアルゼンチンの演劇学校に行ってしまったので、
私のシーンがなかったのです。
私も、受験で忙しかったし、
まあ、残念だけどしょうがないか、とあきらめていたのですが、
今までにもよく戯曲を書いていた男の子が、
私が今まで、取り組んでいたビクトル・ユーゴーの脚色バージョンを書いて来てくれました。
すごく面白くて、私は、気に入ったのですが、
一週間前に稽古を始めるのは、リスクが高すぎると他の生徒に言われてしまって、
むしろ彼が責められて、
ちょっと修羅場。
そしたら、他の女の子がそんなことはない!と、言い張って、
次の受験に向けて、
準備し始めていた、ジョエル・ポムラの『うちの子は』という作品を、
発表しようと言いだしたのです。
とにかく、台詞を覚えるのに時間がかかってしまうので、
いやあ、無理だろう、と思いながら、
発表会で、出番がなくて目立つことが出来ないのは、
絶対悔しいし、
逆にストレスになると思って、
つい、出来ます!と言ってしまいました。
金曜日まで受験があったので、
先週の土・日・月と、地獄の暗記…
ところで、やっぱりそれでも頑張れたのは、
この戯曲が最高に面白いからです。
去年、SPAC「ふじのくに⇔せかい演劇祭」で来日予定だった『時の商人』の作家であり、演出家。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ジョエル・ポムラ
そして、今、フランスの現代演劇界で、
一番と言っていいほど、
熱い演劇人です。
日本語の翻訳も出ています。
スクリーンショット(2012-03-21 23.32.49)
文章自体が、とってもシンプルなので、
稽古をしていて、
初めて、
日本語で演じている感覚になって、
「台詞」って、
自分の口から、
声にして、
音にして、
出すだけで、
こんなに、
自分の身体、
相手、
空間、
すべてに、
影響を与えてしまう力を持っていたのか
当たり前の感覚が、
死ぬほどありがたくて、
もったいなくて、
涙でました。
『うちの子は』という戯曲は、10個親子にまつわる話ののオムニバスになっていて、
私が取り組んだシーン5は、
若い母親が、自分の赤ちゃんを
子ども好きの子どもが出来ない近所の人にあげる、
という話。
この作品の怖いところは、
限界までいった『匿名性』
ありえないようなストーリーなのに、
人物像がどこまでも、
匿名であるため、
100人いたら、100通りのポイントで、
そっと針で突いてくる。
あとは、糸が勝手にするすると、
記憶のかけらを縫いあわせていってしまう。
役者としての、
私の解釈とか、
一切なしに、
どこまでも、
正確に真摯に、
ストーリーを伝えられるか。
多分、これは、
現代戯曲を扱うときのポイントのような気がします。
そこで、もう1つ、
圧倒的に必要になってくるのが、
役者として舞台に「存在」する強度。
最後の最後まで、
台詞が心配でしたが、
やるだけやったから、
あとは、観客が助けてくれるだろう、
という気持ちで、ステージへ。
正直、ぶちかましました。
私の発音の悪さも、台詞が不安だったことも、
全部利用して、
ライブしました。
友達のシーンの相手役で出演した『ハムレット』のオフィーリアは、
かなり課題が残りましたが、
初めてのフランス語での舞台、
「攻めて」いけて、
私は、満足です。
2週間前、
友達の稽古に遊びに行ったときに、
演出家が言っていた、印象的なことば。
「演劇は、『物語』を語ること、ただそれだけ。」

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1件のコメント

  1. Kaoru soya · 3月 22, 2012

    SECRET: 0
    PASS: dcd55137aee472d9d401025ba323104c
    お疲れ様でした!!
    むちゃくちゃおもしろかったです。
    そんな、いきさつがあったとは!
    ほんとにとっても良かった!
    また今度、ゆっくりお話聞かせてください!
         かおる

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