昨日は、リールの高等コンセルバトワールの一次試験で、
TGV(フランスの新幹線みたいなもの)に乗って、
パートナーたちを引き連れてリールに行ってきました。
http://www.epsad.fr/
試験会場は、なんとテアトル・ド・ノードという、
リールで、一番有名な劇場。
見た目は、地味ですが、
中に入ると美術館のようで、
とっても豪華でした。
劇場のロビーを解放してくれていて、
2時間、念入りにアップ。
3つシーンを用意して、
2つ発表することになっていて、
1つ目のシーンだけ、
自分で選ぶことが出来ます。
わたしが、一番に発表しようと思っていた、
ベルナール‐マリ・コルテスの『ロベルト・ズッコ』の相手役の子が、
寝坊して、
TGVに乗り遅れて、
TGVの中で、他の子が急遽台詞を覚えたりして、
てんやわんやだったのですが、
なんとか、ぎりぎりに間に合って、
わくわくしたまま、発表!
バイト先の寿司屋で、借りてきた急須とか湯のみとかお箸とかつかって、
バージョンジャポンでやりました。
今いる15区のコンセルバトワールを受験したときに使ったテキストで、
そのとき演じた印象が強すぎて、
なかなか越せないでいたのですが、
新しいパートナーと、
新しい場所で、
今までで、一番楽しかった。
そのあと、
近くのカフェでご飯を食べながら、
3つ用意して来たのに、
最後の1つを発表できなかったのは、
やっぱり役者として、不完全燃焼だよねー、
という話になって、
いきなり、クラウンの自由課題でクラウンの作品を作って来ていた女の子が、
今からやってから帰ろう!
と、いいだして、
帰りのTGVまで40分しかないのに、
みんなでリールオペラ座前に移動して、
アルバイトで劇場の場内アナウンスをしている他の女の子が、
『紳士、淑女の皆様、こんにちは!
いまから、スペクタクルを始めます。
お金は、いりません!』
と大声で、叫んで、
わたしたちの、リールゲリラ公演開始。
彼女のテンションも最高潮で、
彼女がコンクールのために用意した、
サラ・ケインの『4.48サイコシス』を脚色したクラウン公演、大成功!
観てくれていたいた人たちが、次は?
言ってくれたんで、
続いてわたしも、発表できなかった、
自由課題の『外郎売』を、発表。
あり得ないほどの声量でやったら、
みんな身体動かしながら、聞いてくれて、気持ちよかった!
最後に、
わたしのパートナーの女の子が、
小さい女の子が怒り狂っているシーンのモノローグを、
今までに観たことがないくらいに、
あばずれになっていて、
大爆笑でした。
わたしが、帰りのTGVまであと15分しかないことに気づいて、
みんなで大荷物を持ちながら走って、
なんとか間に合いました。
座ったとたんに、
全員爆睡。
パリに戻って来たら、
なんだか、旅行から帰って来たようで、
ほっとしました。
「とことんやる」ことの意味は、
1、受かったときに、「まぐれ」じゃないと思える。
2、おちたときに、「まぐれ」じゃないと思える。
これから、どんどん悪い結果にも向き合っていかなきゃいけないわけですが、
誠実に、落ち込んで、
もういっかい、
その場所から、
「とことんやる」
たぶん、それだけ。