人生初めての短編映画に主演しました。
しかも、フランス語で笑
フランスでも割と問題になっている「マリアージュ・ブロン」のお話。
「白い結婚」、つまり「白紙の結婚」のことです。
実際、外国人が滞在許可証を取得するために、
お金を払って「居住権」を買うことで、
ある意味、真剣なビジネスです。
私が演じたのは、不法滞在中かつ路上で生活してる外国人の女の子。
路上で若者の電話ごしの会話から、
どうやら彼が結婚をせかされているらしいことを知ります。
すかざず、彼のつとめるカフェに入り、
コーヒーを注文。
お金を払わずに出て、
彼が追いかけてきたとたんに、
「私、今日から、あなたのうちで寝る!」
といって、キス。
そうして、パリの高級住宅地にある彼の家に転がり込みます。
そして・・・
監督の彼は、演出クラスにたまに見学に来ていた、映画先攻の学生。
もう何本も映画を撮っているらしく、
年下なのに、
かなりカリスマ的でした。
演出クラスで、
ドストエフスキーの『おかしな人間の夢』という作品の、
インプロビゼーションで一回だけ、デュオをしたことがあったのですが、
そのときに、
マキ・カウリスマキの映画に出てきそうって思ってくれたそうで、
今回の短編映画への出演につながりました。
シナリオがあると逆に台詞に縛られてしまうと思ったらしく、
一切シナリオはなし。
シーンごとに、口頭で説明を受けて、
その場で即興でシーンを作っていきました。
かなり、リアリズムをあえて無視するような作品だったのですが、
映像って、
空間的に、
絶対的にリアル、というか日常と地続きなところで、
芝居(虚構)を生み出していくって、
なんてインデペンデントな芸術なんだろうか、
と恐れ入りました。
来週、結婚式のシーンを撮影して完成です。