クリスマスの演劇プレゼント交換!!

今週、月曜火曜と二日間かけて、
15区のコンセルバトワールの毎年恒例行事、
クリスマスの演劇プレゼント交換が、行われました。
予想以上におおきなイベントでびっくり。
3週間くらい前に、
上級生が、クラスひとりひとりの名前が書いてある
くじ引きを作ってきて、
みんなで引きました。
そして、誰がどの名前を引いたかわからないまま、
それぞれが、
くじに書いてあった人に向けて、
クリスマスプレゼントとしして作品を作る。
3週間、全然クラスでも話題に上らなかったのに、
ふたを開けたらびっくり。
みんな、完成度高すぎ。
基本的には、誰にも言っては行けないので、
ソロ作品になりますが、
その場で、数人に頼んで準備することも可能。
私は、1日目に、
オーディションのときから、
いろいろ教えて面倒見てくれていた上級生の男の子の、
プレゼントに、
まんまと泣かされました…。
私が、演出していたジャン・ジュネの『女中たち』という作品の、
マダム役に、女装した彼が出て来て、
私と一緒に作品を作っていた女中役の二人の男の子と一緒に、
シーンを発表。
女装が似合いすぎて、
足とか綺麗すぎて、
みんな爆笑。
そこで、終わりかと思いきや、
舞台からじっと私のことを見つめてきて、
何が始まるのかと思ったら、
日本語で録音されたメッセージが流れ始めました。
日本語を勉強してる友達に頼んで、
翻訳して録音してもらったらしい。
もちろん、他の生徒は何を言ってるのかわからず、
私だけ、嬉しくて泣いてしまいました。
メッセージのないようにも、
もちろん感動したけど、
今まで、3ヶ月やって来て、
一回も、完璧に人が言ってることを理解できたこと一度もなくて、
でも、彼のおかげで、
そんな贅沢を味わうことができて、
このアイデアが何よりも嬉しかった。
これこそ、私だけが嬉しいプレゼント!
発表が終わった後、
みんなにせがまれて、
そのメッセージを彼がフランス語で読んで、
何故かみんなも泣いていた笑
2日目は、私が、プレゼントを送る方。
演出クラスを一緒に受けている、
上級生の女の子。
彼女とは、何かと共通点が多く、
クラスでも、24歳で、最年長同士。
彼女に対して、強く強く女性的な部分を日頃から感じていたので、
絶対に、「女」をテーマにした作品を作ろうと思っていました。
もう一つは、
何か自分が祝われるとき、
人数が多ければ多いほど嬉しいものだと思い、
(サプライズのバースデーとか。)
最終的には、全員で出来るものにしようと計画。
ここまでは、
好かったのですが、
一人に、向けて作品を作るって、
これは、相当難しい。
しかも、全員の前で発表する訳だから、
そこから、出発して、
最終的には、パブリックなものにしなければいけない。
ぎりぎりのぎりぎりまで、
考えて考えて、
まずは、全員に舞台上にバラバラに座ってもらい、
彼女が、国立のオーディションに向けて取り組んでいる、
アルバン・ベルク原作の『ルル』という、
(あらすじ:http://ja.wikipedia.org/wiki/ルル_(オペラ)
誰でも受け入れてしまう魔性の女の物語をモチーフに、
生まれて初めて書いた、
フランス語の短いモノローグを、
超ブラックに(クリスマスなのに)演じきった後、
「ルルー!!!お芝居はおわったよー!!!」と叫んで、
彼女以外のみんなに、
彼女の好きなところが書いてある紙(演出付き)
「私はアンナのことが好きです、なぜなら〜だからです。」
を、
引いてもらい、
演じてもらいました。
最後に、
私が、最後の1枚をひいて、
「私はアンナのことが好きです、なぜならアンナだからです。」
と、言って終わり。
彼女も、終わった瞬間に
ぽろぽろ泣いて喜んでくれて、
とても嬉しかった。
このイベント、
どのペアも大満足で終わったけど、
かなり芸術の根底のような気がしました。
与える側と、
与えられる側。
喜ぶ側と、
喜ばす側。
相手のことを、ひたすら考えて、
しかも、
くじ引きで決まった訳だから、
普段から同じクラスとはいえ、
仲がいいとは限らない。
目の前にいる人を、
動かすことって、
こんなに「間接的」にも、
作用するものなのかと、
考えさせられました。
きっと、人間が、
何かに動かされるときって、
なにか巨大な力ではなく、
針みたいなもので、
人それぞれが違う、
ある「点」を刺されることで、
作用してしまうのかも。
結局、その「点」を探し出すために、
膨大な情報と、
巨大なエネルギーが必要なのだけれど。

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