三島由紀夫『葵上(近代能楽集)』

今週は、戯曲を個人で選択して作品をもってくることが課題だったので、
さんざん悩んだ末に、1作品目は、三島に決定。
なにしろ、はるばる日本から三島由紀夫戯曲全集をもって来ていたのです!!
そのせいで、冬服とかが少なくて非常に困っています笑
スクリーンショット(2011-10-20 0.11.07)
しかも、この際だから夢のまた夢のような役、『葵上』の六条さんをやりました。
もちろん、フランス語の翻訳戯曲も出てるけど、
三島は日本語でやらないと意味がないと思ったので、
登場のシーンの六条さんと光のダイヤローグを
クラスの子に頼んで、音読してもらいました。
それから、葵役を金髪の美女に頼んで、机に寝かせて、
光役を美男子に頼んで、観客席の真ん中に座らせて、
日本語の台詞をひたすら彼に向かってしゃべった。
みんな、三島由紀夫はしっかり知っていて、
三島がどういう風に死んだかという話にまで発展。
でも、『サド公爵夫人』の戯曲を書いたのが三島だったとはしらなかったらしく驚いていました。
先生は、日本語で演じたにも関わらず、演出してくれて、
せっかくだから、台詞をしゃべらなくても、光役の子を舞台にあげた方がいいと言われて、
演出を変更。
あとは、体を滑るようにあつかってほしい、といわれて、
体の方に集中したら、自分でもしらない声が出てすごく満足。
みんなには言葉が伝わらないと思って、体の動作とかで「見せよう」として、
余計なものだらけになっていたみたい。
丁寧に丁寧に、洗練していけば、
透明になって、
表皮じゃなくて、内蔵に触れることも可能のなのかもしれないと思えた。
三島の美しい美しい言葉を発している体は、
みんなに見えているから。
相手の男の子の反応が、変わっていくのがすごくよくわかる。
フランス語の翻訳をみんなに、コピーして渡してもよかったんだけど、
そうするとやはりみんな内容に集中しちゃうから、
この方法のが有効かなと思った。
みんな、『能』にすごく興味があっていろいろ質問されたので、
ちょっと待ってって言って、帰ってからいろいろ調べました…お恥ずかしい。
みんなが選んだ戯曲で、一番人気がモリエールだったことに衝撃。
やはりり、今の時代でも、フランスでモリエールは王道なんだな、と思いました。
しかも、みんないちいち爆笑。
モリエールの笑いのセンスって、今でもかなり「粋」らしい。
現代戯曲だと、
日本語でも翻訳が出ている、ミシェル・アザマ『夜の動物園』
今年の震災で静岡への来日が中止になってしまったジョエム・ポムラ『ピノキオ』
※コレクション 現代フランス語圏演劇
http://www.institut.jp/sites/default/files/download/livres/chirashi_theatre_contemporain_enfrancais.pdf
同時進行で、ジャン・ジュネ『女中たち』を、
男の子二人に頼んで、演出中。
来週から秋休暇があるので、
その間に稽古して、発表する予定。
コンセルバトワールの生徒は、
空いていれば市の施設は稽古場として無料で借りられるらしく、
各コンセルバトワールにある劇場も、
申請(これも無料)すれば観客を呼んで公演することが可能らしい。
気前いい。

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