予告が、かっこよすぎて久々に映画館へ。
2011年カンヌ映画祭コンペティション部門出品作。
20世紀初めの、パリ。
綺麗なお城の中の、売春宿のおはなし。
ヌードシーンも、セックスシーンも満載なのに、
何故か、卑猥な感じが少しもしないのは、
女優たちが、確実にカメラを意識しているからだと思う。
とにかく、どこまでも、「欲望」と言われる種類のものと、
常に一定の距離が保たれていて、
そのおかげで、
ひどく高貴で、謎めいた美しさが、
すこしも汚されることなく、
続く。
台詞のない、ちょっとしたシーンがすごく綺麗で、
ビジュアルとして、すごく残っている。
十数人の女の子たちが、衣装部屋でコルセットを互いにつけ合ってるシーン。
大広間でゴージャスな装いの客と彼女たちが、シャンパングラスのふちを指でなぞって音を奏でているシーン。
ところどころに、まき散らされた「悲しみ」の存在が、
よりいっそう物語と美しさを引き立てていました。