澁澤 龍彦 『少女コレクション序説』

澁澤氏は、三島由紀夫の友達なので、
やっぱり、完全に変な人だと思います。
「天才」と「奇才」の区別は、しっかりするべきだと思っていて、
「奇才」と「犯罪者」は、
実に紙一重だと思います。
それにしても、『少女コレクション序説』は傑作だと思いました。
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とりとめもなく、言いたいことをいいたいだけ、
構成とか、制限とか、読者とか、
何も気にせずに書かれている感じ。
ある程度の実力と、それに伴う発言力と、そのことに対する自覚がある人にしか、
書けない文章だと思いました。
「厚かましさ」が成功した、瞬間って、本当の成功だと思います。
前に、アリアーヌ・ムヌーシュキンのtheatre du soleil(http://www.theatre-du-soleil.fr/thsol/index.php)の12時間の芝居を観たとき、
午前11時、開演前プログラムを観て、
なんて厚かましいんだ!とあきれたけど、
22時半に劇場を出るときには、
心から、参りましたと思ったことを、
思い出しました。
一言で言えば、「耽美の辞書」のような本です。
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背表紙とか、
神聖すぎて、怖いです。
死ぬほど、手とか洗って、
読みたい、と思いました。
でも、読んでる間に、次々に浮かんで来たイメージは、
ページをめくるごとに、消えてなくなりました。
でも、メモは、禁制のような気がして、そのままにしておいた。

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